チーフプランナーU氏|原一探偵・スタッフ列伝

チーフプランナーU氏|スタッフ取材シリーズ

チーフプランナーUさん

【チーフプランナーUさん】

業種の特性上、セキュリティのために名前はイニシャル、顔はモザイク加工しています。


原一探偵事務所の個性的なスタッフの人物像を探るコーナーです。


今回はチーフプランナーのUさん。相談者と面談して契約をいただき、調査完了までお世話する仕事です。


失礼ながらかなりのお歳なのですが、力強くて圧倒的な信頼感がある方でした。


原一探偵事務所 探偵業届出番号:埼玉県公安委員会 第43070145号



Q. チーフプランナーというのは契約担当ですね。


Uさん: はい。お客様と面談して契約をいただきますが、それだけではなく、調査完了まで窓口としてお客様のお世話をします。


Q. 前職について教えてください。


Uさん: 別の探偵社での契約担当(現在と同じ職種)をしていました。X社とY社(ともに仮名)という探偵社です。


Q. え?2社で?原一は3社目ということですか?


Uさん: いいえ。X社とY社は、実態は同じ会社なんです。


Q. ああ。この業界はそういうことをしている会社が時々ありますね。


Uさん: X&Y社では4年くらい勤めました。


特商法のない時代だったので、自宅や近所のカラオケボックスに出向いて契約をいただいていました。


そこで困っている人を助ける喜びを知ったのです。


Q. 原一への転職はどういう経緯で?


Uさん: X&Y社時代の男性同僚が先に原一に入社していたので、評価を聞いてみました。


すると「厳しいけど、きちんとした会社。ただし、男性社員が多い 。」とのことでした。


Q. 「きちんとした会社」というところが良かったんですね?


Uさん: そうです。女性が少なくても別に抵抗はありませんでした。


Q. ふむ。私は2015年からのつきあいで、外部から見ているだけでよくわからないが、結構女性の比率も高いイメージなんですが。


Uさん: いや、昔は本当に男性が圧倒的多数派だったんです。私たちの頃から変わってきましたが。


仕事の中にも女性の観点から新しいスタイルを取り入れていきました。


Q. 入社して何年になりますか?


Uさん: 7年です。一貫してこの職種で、現在69歳です。


Q. おや、すると還暦を過ぎてから採用されたということですか?


Uさん: はい。募集要項の上限年齢を越えていましたが、ダメ元で応募したら採用してもらえました。


Q. 先ほど話に出た男性の元同僚の方は今も原一にいるんですか?


Uさん: はい。がんばっておられますよ。


Q. ところで探偵業界に入る前は何をされてたんです?


Uさん: 長くなるので、最初から順番にお話ししましょうか(笑)。


・広告代理店に勤務。結婚。退職。


・コーヒーショップの企画、立ち上げ、ママを経験。離婚。


・専門新聞社の社長秘書を12年。


・銀座でバーを15 年経営。


・弁護士秘書を4年。


・その後、探偵社X&Y社の契約担当に。


…という具合で、秘書が長かったですね。


Q. すごい経歴ですね。こんな人にはあまりお目にかかったことがない。


差支えなければ、離婚体験についてもお話いただけませんか?


Uさん: 初めて夫の浮気を知った時のことは忘れられないものがあります。


私たち夫婦は、近所の雰囲気のいい喫茶店で週末 ひと時を過ごす習慣がありました。


その喫茶店でいつものように夫と過ごしていたある日、女性からの電話を取り次がれたんです。


携帯なんかまだない時代ですからね。


出てみると夫の愛人ということで「〇〇さん(夫の名前)と年が明けたら結婚します!」といきなり宣告されました。


Q. なんと!


Uさん: それまで幸せだったのに寝耳に水でショックを受けました。


Q. そりゃそうでしょう。で、それからどうしました?


Uさん: 夫を問い詰めると土下座して謝りました。


いったんは許したんですが、私は相手に尽くしたい方なので、ひとたび疑いが生じると心の闇がどんどん広がっていきました。


そして、どんどんイヤな女になっていったんです。


Q. なるほど。尽くすことを求めるタイプだから、逆にね。


Uさん: その当時、愛人は夫と喧嘩中で別れる別れないともめていたようです。


後日、愛人から呼び出しがありました。


私はこぎれいにして現場に向かいました。


相手は友人を連れてきていました。


頭の中は真っ白で名前しか覚えていません。


ただ浮気相手から「離婚するでしょ」と言われたので「夫と私のことは二人で決めますので、あなたは関係ない」とだけ言って帰りました。


Q. で、最終的には?


Uさん: 2年間我慢しましたが、結局離婚しました。


Q. そうですか・・・でも、この仕事にはそんな経験も役に立つと聞きましたが。


Uさん: その通りです。夫婦関係で苦悩し、痛みを味わったことが役立っています。


相手の痛みをわがことのように理解し、一緒に泣けるからこそ、信頼してもらえます。


Q. Uさんたちが作ってきたという女性の仕事スタイルについてもう少し具体的にお願いします。


Uさん: 例えば、このまま我慢するのと調査を実行するのとで、その後の人生にどんな違いが出てくるかを説明します。


我慢していても、相手が先手を打って「結婚生活が破綻して2年になる」証明を出してくれば、相手の一方的な離婚要求が認められてしまいます。


一方的に捨てられるだけの人生が待っている、そのことを図に描いたりして教えてあげるんです。


Q. なるほど。


Uさん: もっと細かいこともその都度指導します。


例えば「家庭内別居」といったことを口に出すと「結婚生活の破綻」を自ら認めることになるのでNGといったことです。


Q. とても具体的ですね。


Uさん: この際、契約を取ろうと言う雰囲気が少しでも出ていれば 相談者の心は離れてしまいます。


共感をもって状況打開に協力する姿勢を貫くようにしています。


Q. 業界随一の調査力を誇る原一さんですが、調査そのものの訴求はしないのですか?


Uさん: 私は調査方法の詳細をこまごまと説明しませんが、品質はアピールします。


さきほどの調査部長(探偵のリーダー)のAさんにインタビューしてわかったでしょう?


原一の探偵は調査オタクなんです。もう、証拠を取る話ばかりしています。


だから、欲しい証拠は必ず取ってきます。


Q. Uさんにとって仕事の喜びとは?


Uさん: 自分の持っているものは多くはありません。


しかし、それでも相談者様が少しでもいいポジションに行けるよう説得できる自信はあります。


人に尽くすことが好きなんですね。


Q. いろんなエピソードに現れている行動力、思い切りの良さなどに感銘を受けました。(このページに載せるのが適切でないすごい話をいくつも聞かせていただいた。)


先ほど、休憩時にあなたが小柄な女性であることを発見して驚きました。


こうして机をはさんで向き合っていると、存在感があるというか、実際より大きく見えますね。


Uさん: そうですか?(笑)


ズルが嫌い。人を、男を、役職を怖がらない。それが自分の気性です。


幼い頃から正義感が強いと言われ、憧れの職業は刑事か看護婦でしたね。


Q. 最後に、この仕事に興味がある人へメッセージをお願いします。


Uさん: 探偵業界は給与体系も福利厚生もいいかげんな会社が多いです。


原一はその点はしっかりしたいい会社です。


ただし仕事はとてもハードなので、お覚悟あそばせ(笑)。