【隠しカメラ付きピザデリバリーバイク】
5回目の取材で、遠隔映像監視車のほかにもうひとつ、最新の機材を見せてもらいました。
ネットワークカメラを仕込んだ偽装ピザ配達バイクです。
任意の公道に安全に隠しカメラを設置できます。
まもなくマスコミ公開の予定がありますが、外部者に見せるのはこれが初めてだそうです。
これはピッツァのデリバリー車風の外見ですが、隠しカメラを内蔵できます。
まだ未完成の状態で、側面に架空のロゴデザインなども入れて、本物っぽく仕上げる予定だそうです。
隠しカメラとして最新の映像を電波で飛ばすタイプを使用した場合、離れた場所で監視できます。
別ページで紹介した遠隔映像監視車の中で、このバイクが置かれた場所付近を監視できるのです。
現場で人間が張り込む仕事を代行してくれるのが、この装置の素晴らしいところです。
郊外での張り込み用に業務車両風の車にカメラを内蔵することは、以前からしていました。
しかし、このバイクタイプなら、車を停められない場所でも使え、都市部でも使い出があります。
また昨今は、住宅地で張り込みをしていると、不審者として通報される危険が大きくなっています。
しかし、ピザ配達車なら住宅地に停まっていても全然不自然ではありません。
遠隔伝送カメラは小型なので、自転車のカゴに取り付けて隠したり、植木の根元などに仕込むことも可能です。
しかし、それだと盗まれたり、いたずらされたり、見つけられたりというリスクが常に伴います。
しかし、このバイクタイプならカメラを仕込まれていること自体、外見からはわかりません。
自転車のように簡単に盗まれることもありません。
単純な発明ですが、調査現場の在り方を大きく変えるポテンシャルを持った機材なのです。
ついにバイクが完成したようです。
2018年5月15日に写真が届きました。
配達員のユニフォームやピザの紙ケースまで用意されていて、どう見ても本物です。
【ピザバイク配達員のカモフラージュ写真】
帽子、ブルゾンと制作し、本物のピザ屋のように仕上げられています。
【ピザバイク】
前後、左右、どこから見ても本物に見えるように、ディテールにこだわって作ってあります。
【ピザ配達風景】
こんな感じで「配達」していたら、誰も疑わないでしょう。
しかし、実はこの「配達員」がしていることは隠しカメラのセッティングなのです。
【CCD用の穴空き状態】
バイク側面部分のCCDカメラ用の穴あき状態です。
オリーブ部分をうまく使っていて、まるで種抜きオリーブのようであり、とても自然です。
【ボックス内のカモフラージュ】
ピザボックス内のカモフラージュも抜かりなく、ピザの箱や袋もちゃんと用意しています。
ボックスを開けたら怪しい装置がむき出し・・・なんて間抜けなことはしません。
このピザバイクの開発には、初取材の時から仲良くしていただいている探偵W氏が深く関与しています。
彼は昔、ピザデリバリーのバイトをしていたことがあり、経験が役に立ったと話しておられました。
【CCD取り付け状態】
ボックス内のCCDカメラ取り付け状態です。
外側から見ても、最初から疑って注意してみない限り、カメラとは気づきません。
ここからWiFiで離れた場所のモニター車に映像を飛ばします。
【蓋付け(内側)】
実際のカメラ取付の際の詳細です。
穴が開いたままですと目立ってしまうため、スポンジ素材を加工し内側からはめ込むみ穴を塞ぎ目立たない様にしています。
【蓋付け(外側)】
離れて見たらまったくわからないですね。(笑)
このように原一さんは常に研究して新しい技法や装置を開発しています。
それよりも驚かされるのは、こういうものを公開してしまうところ。
他の探偵社も取材したことがありますが、隠すほどのことでもないことを「企業秘密」「オフレコ」とされることが多かったです。
「他社が真似する頃には自分たちはもう次のステージに行ってるよ」くらいの自信があるのでしょう。
2018年9月の通算6回目の取材では、バイクを運搬するトラックを撮影させてもらいました。
当たり前の話ですが、ピザ屋偽装バイクは本社から調査現場まで誰かが乗って運ぶわけではないです。
トラックに積んで調査現場のそばまで運び、そこからピザ屋に扮した探偵が運転して、目的の場所に駐車します。